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プロジェクト2

『大規模・リアルタイム社会科学データを用いた計量モデルの開発
 −金融証券のTic Data分析と不動産市場のリスク・モデリング−』


キー本研究のキーワード
【不動産】【金融工学】【ファイナンス理論】【不動産ファイナンス】【不動産金融工学】【テックデータ】【大規模データベース】【デリバティブズ】【ヘドニック】【ボラティリティー】

インタビュービデオはこちらからご覧いただけます。

■ 研究者

森平 爽一郎 慶應義塾大学総合政策学部教授兼政策・メディア研究科委員
駒井 正晶 慶應義塾大学総合政策学部教授兼政策・メディア研究科委員
吉田 靖 住友生命総合研究所・慶應義塾大学総合政策学部非常勤講師
喜多村 広作 住友生命総合研究所・慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員
森永 昭彦 住友生命総合研究所
その他



■ 研究内容の概要:

社会科学における最近の新しいデータベース、すなわち横断面データに関しては大規模なパネルデータ、時系列データに関しては分あるいは秒刻みデータを用いた分析が急務である。この県有では前者は為替、金利、ならびに不動産投資信託価格データを用いた分析をおこなう。後者に関しては、新築マンション価格データを中心とする不動産データをもとにしておこなう。

不動産価格指数オプション

マンション価格の値下がりリスクを保証する保険契約の価値は?


■ 研究内容の詳細:

新築マンション価格データを用い、個別のマンションの品質差を考慮したヘドニック価格指数モデルを作成した。、単純平均で計測したマンション価格指数が底値に達しかのような動きを示すのに対して、品質差を考慮したヘドニックモデルでは、依然としてマンション価格は低下していることが明らかになった。不動産市場におけるデフレ傾向は引き続き継続するものとおもわれる。 またヘドニック価格モデルを開発したことにより、新築マンション価格がどのような容易によって説明でかを明らかにすることができた。われわれの作成したモデルによって、おおよそ85から90%の異なるマンションの価格を予測できた。これは、家計や投資家にとってのマンション購入選択、ゼネコンにとってどのようなマンションを建築すべきかを明らかにする一助になるであろう。

不動産価格の値下がりと変動リスクをヘッジする手段はいまのと皆無といっていよい。こうした状況は株や債券なので金融資産と大きく異なる。この問題を解決するために、われわれは不動産価格指数に対するデリバティブズ(派生証券)契約が可能であることをしました。、また、そのあるべき均衡価格を説明するモデルの開発を行った。具体的には、不動産価格指数を原証券とする先渡し契約とプット・オプション契約を考え、その均衡価格を、不完備市場における価格決定原理として最近注目をあつめつつある「Esscher変換」を用いて求めた。これにより、将来における不確実な不動産価格リスクを回避することが可能であることを数値シミュレーションによって確かめることができた。



■ プロジェクト2(次世代サイバーノレッジの研究)における本研究の位置付け:

大規模は社会科学データシステムの構築:SASエンタープライズサーバによるデータベースサーバーの可能性の研究



■ 研究の発展方向

不動産価格指数にとどまらす、不動産投資や保有にかかわるその他のリスクに関しても研究を拡張する計画である。
また、産学協同研究をより推し進め、研究成果を政策提言としてまとめるとともに、金融機関と連携した新しい金融商品の開発につなげたい。


■ 関連URL

FRONTIER 21
http://f21.keio.ac.jp/data/10/index_ja.html

http://web.sfc.keio.ac.jp/~mori/profile.html